中古住宅の耐震強度と補強するためのリノベーションとは?



中古物件を選ぶときに気になるのは耐震性能でしょう。
そして、安心して暮らすのに必要な耐震性能が果たして満たされているのか。現状でどれくらい耐震性能があるのか。満たされていない場合はどれくらいの耐震改修が必要なのか。
と言ったご相談を多く頂きます。
ここ近年の各地の地震被害によって、大型の地震についてより身近に感じる方が増えていますし各自治体も古い建物について助成制度を設けて耐震改修を促しています。
その中でも特に古い木造住宅については早急に耐震改修を進めていかなければいけない課題となっています。
政府は2025年までにおおむね解消することを目標とし、京都市では現在85%まで解消していると公表しています。


そもそも中古住宅の耐震基準はどれくらいのものなのか


家を査定している様子

一概には言えませんが、現行基準の耐震性能を100とすると、おおよそその30%くらいの性能の建物が多いでしょう。
また、築年数によってその性能は大きく変ります。

「1981年(昭和56年)を境にそれ以前の建物とそれ以降の建物で耐震性能が大きく異なります。」

その年の建築基準法改正で耐震基準が大きく引き上げられました。その要因は1978年に起きた東北の地震被害が大きかったことが挙げられます。
それ以降、阪神淡路地震のときもその被害の大きさから基準の改正が行われています。
1981年以前の耐震基準を「旧耐震基準」と呼び特に耐震性能が劣る性能になります。それ以降については「新耐震基準」と呼びます。


まずは元の建物の耐震強度を調べる


中古物件を検討するときには必ずその耐震強度を計ること、耐震診断をすることを勧めます。弊社で取り扱う物件は全数耐震診断を行っています。
耐震診断は、大きく「簡易診断」と「精密診断」の2種に分けられます。

「簡易診断」は、目視にて確認できる範囲で現状を把握する方法となり、「精密診断」は壁や天井などの内装材や外装材を解体して構造体を露わにしてその現状状態を確認する方法となります。
診断は内外装材の解体を伴わない「簡易診断」で行うことが多く、各自治体があっせんする診断も「簡易診断」となります。
診断では、壁の量(壁量)や壁の仕様・仕上げを確認することが主な内容となります。例えば窓が多い建物は壁量が少ない建物なので耐震性能が低い建物と判断できます。
そして壁の仕様、筋かい(リンク貼)が入った壁、構造合板が貼られた壁、石膏ボードが貼られた壁などなど、その仕様によって壁強度が異なり、どれくらい高い強度の壁(強い壁)があるかでその性能を計ります。
またその壁がいかにバランス良く配置されているかも大きな要因となります。

リノベーションで耐震性能を高める補強工事の種類


補強工事の壁構築の様子


元の建物の診断で現状性能を把握し耐震改修計画を行います。
リノベーションの内容でどういった耐震改修ができるか、費用をどれくらいかけるかでその計画は異なりますが、目標は100%の性能です。
補強工事内容は主に ①「強い壁を増やす」②「建物を軽くする」③「劣化を修繕する」となります。

①「強い壁を増やす」 筋かいを入れた壁や構造合板を張った壁をバランス良く増やして性能を向上します。強い壁を増やす場合は同時に基礎の補強も考えないといけません。

②「建物を軽くする」 土で葺かれた瓦屋根を軽いガルバリウム鋼板に葺き替えたりすることで耐震性能を上げます。

③「劣化を修繕する」 外壁のひび割れを直したり塗り替えたり、内装仕上げを新しくしたり、床のキシミなどを修繕することで耐震性能を向上します。

適切な補強を施せば、リノベーションでは2室を1室に繋げたりと壁や柱を取り払って広い空間にする改修が可能になります。


耐震強度に不安のある方はリノベーションをおススメします



弊社では、物件から検討されている方に、検討中の中古住宅について同行して耐震診断を無料で実施、改修プランをご提案させて頂きます。
リノベーション向きなのかどうか、耐震補強工事が必要なのかどうか、どれくらい補強が必要なのか、理想の間取りは実現できるのか、などなど是非お気軽にご相談ください。
耐震補強工事に関わる各自治体の助成金制度や税制の優遇なども詳しくお答え致します。

耐震改修事例





施工事例 「桂の家」




施工事例「御蔵山の家」




施工事例「宇冶広野の家」




施工事例「松尾の家」

記事一覧へ

無料相談会 詳細はこちら